これは、あることを実施しないと決定することによって、失う利益があるという考え方です。
例えば、起業準備中の太郎くんがいるとします。
太郎くんは、日々のサラリーマン生活の退屈さに飽き飽きして、とうとう起業を決心することにしました。
そして、太郎くんは、飲食業で起業するか、不動産業で起業するか悩んでいます。
ここで、仮に太郎くんが飲食業で起業すると決心した場合は、太郎くんはこれから飲食業から利益を得ていくことになります。
つまり、太郎くんは不動産業での起業はしないと決定したわけですね。
この場合、もし太郎くんが不動産業で起業していたら、不動産業から得られたであろう利益を得られなくなってしまいます。
この、得られなくなってしまった利益を「機会損失」というのです。
管理会計の世界では、企業はこの「機会損失」も踏まえて投資判断をすべきである、と言われます。
企業においても、どこにお金をかけるか、どの事業に投資するかの選択を日々、迫られています。
企業のお金、人員といったリソースは有限です。
仮に、A企業にはB事業とC事業があったとしますね。
そして、A企業にはどちらにも多額の投資ができるほど、十分な資金はありません。
このときも、A企業は機会損失を考えてどちらの事業にお金を投資するか判断するのです。
B事業に投資する場合は、C事業に投資すれば得られていたであろう利益を失います。
反対に、C事業に投資する場合はB事業に投資すれば得られていたであろう利益を失います。
この場合も、機会損失が生じていますね。
そして、A企業は色々な要素を勘案して考えた結果、機会損失がより少なくなる事業へ投資することになるでしょうね。
あなたの日常においても、機会損失を考えることが大事。
何かをするということは、他の何かを捨てるということです。
「機会損失」の考え方は、あなたの日常生活においても大事です。
日常生活においては、投資するリソースはお金だけではありません。
時間、労力、その他あなたに帰属するすべてのものが、あなたのリソースです。
そしてあなたの持つリソースはすべて、有限であることを意識しなければなりません。
そして、あなたはそのリソースをどこに投資しますか。
あなたがSNSに無意味な書き込みをしている時間を使っていれば、資格試験の勉強がもっとはかどっていたかもしれません。
あなたがTOEIC(という名のもはや社内出世のみにしか使えない道具)の勉強にかけた時間を使っていれば、外国人と知り合って一緒に楽しい時間が過ごせたかもしれません。
あなたこれまで風俗にかけたお金を使っていれば、書籍や情報商材から起業するために必要な情報をいっぱいかき集められてかもしれません。
あなたは、リソースを無駄遣いしていませんか。
リソースの有限性をきちんと意識していますか。
そして、他のことをしていれば得られていたであろう利益、経験、価値をきちんと考えていますか。
この世は、トレードオフ
何かを得るためには、何かを犠牲にしなければなりません。
機会損失の考え方は、この重要な事実を教えてくれます。
自分の欲しいもの全てを得るのは、ムリなのです。
世のたくさんの人々はあれもこれも欲しがりますが、機会損失を知っていればそんなことは不可能だと分かります。
ホリエモンも、以下のように語っています。
人は、欲するものの何もかもを得ることは出来ません。多くの人は、「バランス」をとろうとしすぎる。でも、それはちょっとずるいと思うのだ。
仕事も家庭も趣味も、なんでもかんでもいいとこどりで、バランスのとれた生活をしたいと言っておきながら、もっと時間を効率的に使いたいとか、チャレンジの多い人生を送りたいとか、人間関係で悩みたくないとか……。
それははっきりいって無理だ。
だからこそ、自分の価値観をはっきりさせることが大事なのです。
自分が絶対に譲れないものは何か。
自分が絶対に手に入れたいものは何か。
そして、そのためになら犠牲に出来るものは何か。
自分が何をしたいのか、どうありたいのか、自分との対話を通してきちんと把握しておくことが重要です。
目標を定める際には、それに伴って失うものもきちんと意識しておくことです。
難関資格を目指すのであれば、膨大な時間を勉強に費やすことになりますが、その膨大な時間を使ってできたこと全てを諦めなければなりません。
独立を目指すのであれば、安定的な収入は諦めなければなりません。
そして、目標が達成されたときに得られるものと、諦めなければならないものとを計りにかけて、得られるものの方が大きいと判断したのであれば、あとはその目標に向けて突っ走るのみです。
一番やばいのは、何もチャレンジしないということ。
リスクをとらないこと、平凡なサラリーマンのままでいること。
何より、チャレンジしないこと。
これは、ハッキリ言ってアホです。
確かに、サラリーマンをやっていれば安定的な収入を得られるでしょう。
社会的な地位も、まあまあ得られることでしょう。
ただし、その際もきちんと機会損失を考えなければなりません。
何もしないということ、ただのサラリーマンであることは、それだけでコストになっているのです。
<サラリーマンでいることにより、あなたが払うコストの例>
・自由な生活の放棄
・つまらない仕事
・不満だらけの給与額
・サービス残業
・いつクビにされるか分からない恐怖
・クソみたいな飲み会
・ストレスフルなお客様
・バカな上司との仕事
・使えない部下との仕事
何よりあなたがサラリーマンであるがために生じる、莫大な機会損失があるのです。
それは自分の可能性を試せない、ということです。
せっかくの人生です。
資格試験でも起業でも何でもいい、自分がチャレンジしたいと思うものは、思い切ってチャレンジすればいい。
あなたの人生は、あなたのものです。
だから、あなたの好きなように生きればいいのです。
そして好きなことを、好きなときにできないサラリーマンはクソです。
じゃあ、何で皆サラリーマンをやっているんでしょうね。
理由は簡単。
機会損失について、深く考えていないからです。
PS.どんなライフスタイルにも、どんな選択にも、犠牲はつきものだ。
昔ながらの良い仕事をして40年間優良企業を勤め上げた人の場合は、退屈や欲求不満、それから、自分の潜在能力が発揮されることも試されることもなかったことに対する静かな絶望という犠牲を払っている。
―ダン・ケネディ
世の大衆は、新しいことにチャレンジしようとする人を見ると、すぐに「無理だよ」とか「馬鹿じゃないの」と言います。
一方、成功者と言われる人達は打って変わって「チャレンジせよ」と言います。
これが、全てを物語っています。
人生は、一度きりです。
周りの人の目なんて、気にする必要はありません。
あなたの、内なる声に正直に従うこと。
きっと、これが一番あなたにとっての機会損失を最小限にする方法です。
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