どうも、朝比奈です。
公認会計士を目指しているのであれば、ぶっちゃけた話、公認会計士の年収が一体どれぐらいなのかは気になるとこですよねw
というわけで今回の記事では、現役の公認会計士である私、朝比奈が公認会計士の年収事情について、詳しくお話していこうと思います。
それでは早速参りましょうか。
公認会計士の平均年収について
まず、ざっくりとしたお話から。
厚生労働省が発表した賃金統計(平成29年度)によれば、公認会計士(税理士含む)の平均年収は1,042万円です。
意外に思われるかもしれませんが、これは弁護士の平均年収1,029万円を上回っていて、職種別平均年収ランキングで4位となっています。
(ちなみに1位の職業は何だと思いますか?・・・そう、ご想像の通り、医者ですね。平均年収は1,233万円であり、堂々のトップです)
同じく賃金統計によれば、日本の正社員の平均年収は513.8万円なので、公認会計士は、年収的にはかなり高水準の職業であることがお分かりいただけたかと思います。
ただこれはあくまでも、平均年収の話です。
公認会計士の年収も、どこに勤務するかによってかなり大きく変わってきますので、勤務地毎に、一体どれぐらいの年収になるのかどうかまで把握しておくと良いですね。
平均の数値だけをなぞっていても、あまり意味はありません。
というわけでこれから、勤務地毎に公認会計士の年収がどれぐらいなのかをお話ししていこうと思います。
監査法人での年収
まずは監査法人の年収について。
公認会計士の多くの人が最初に監査法人で働き始めるわけで、監査法人の年収が一体どれくらいなのかは、ほぼ全ての受験生が気になっているところでしょう。
監査法人には大きく分けて、大手監査法人(いわゆるBig4)と、中堅監査法人があるのですが、年収は大手監査法人の方が若干高いです。
中堅監査法人の年収は、大手監査法人に比べて1〜2割ほど低くなると思われます(それでも一般的な基準から考えるとだいぶ高い方ではありますが)。
また監査法人の年収は、役職別に大きく変わっています。
役職別の年収が以下の通り。
- スタッフの年収:500−600万円
- シニアスタッフの年収:700−800万円
- マネージャーの年収:800−1,000万円
- パートナーの年収:1,500−2,500万円
ご覧の通り、パートナーになればかなりの年収がもらえるのですが、一番下の職階であるスタッフでも、それなりの年収がもらえることが分かります。
ちなみに監査法人の初任給は30万円前後で、新卒の初任給にしてはかなり高いです。
また監査法人では、非常勤職員(アルバイト)として働くことができるのですが、なんと時給が5,000〜7,000円と、かなり美味しい条件で働くことができます。
なお、監査法人の年収についてはこちらの記事で詳しくお話ししています。

また、監査法人で働く公認会計士の給料について、もっと突っ込んだところまで知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

一般事業会社での年収
次に一般事業会社で働く公認会計士の年収についてお話ししていきます。
公認会計士が一般事業会社で働く場合、投資銀行やコンサルティングファーム、もしくは事業会社の経理などが多いですね。
一般事業会社で働く公認会計士には二つのパターンがあって、一つ目が、監査以外の業務を経験したくなったor監査法人での監査業務に飽きた、などで一般事業会社に転職していくパターン。
二つ目が、就職難などの影響により、監査法人で内定をもらえなかった場合に一般事業会社で働くパターンです。
しかし最近は監査法人も人手不足で苦しんでいるので、監査法人への就活が失敗するということはほとんどありません。なので大体は前者のパターンの人が多いですかね。
なお、事業会社の年収も、どの業種の事業会社で働くのかとか、どういったポジションで働くのかなどによって変わってくるので、あくまでもご参考程度にしていただければと思います。(年収データはKAIKEI FANより)
投資銀行での年収
投資銀行とは、投資家から資金を調達し、そのお金でベンチャー企業への出資を行ったり(引受業務)、IPO(株式公開支援)業務を行ったり、 M&A(企業買収・合併)のアドバイザリー業務・仲介業務を行ったりすることで、利益を得る銀行のことです。
投資銀行の業務では極めて専門的な財務・会計の知識も求められるため、公認会計士が活躍できるフィールドの一つです。
ただし激務であることが多く、人によっては監査法人の繁忙期クラスの忙しさが一年中続くようですね。
投資銀行での年収は800−1,000万円と、かなり高水準の年収になっています。
コンサルティングファームでの年収
コンサルティングファームとは、文字通り企業向けにコンサルティング業務を行っている会社のことで、その種類もITコンサルティング、組織・人事系コンサルティング、財務アドバイザリー系コンサルティングなど多岐に渡ります。
このうち、公認会計士はそのファイナンスの知識を活かして、財務アドバイザリー系コンサルティングに携わることが多いですね。最近では大手監査法人でもコンサルティング業務をやってたりします。
コンサルティングファームでの年収は650−850万円と、こちらも高水準の年収となっています。
事業会社の経理での年収
上場企業や、中小企業などで経理職につくパターンですね。
日々の伝票の整理をしたり、会計システムに仕訳を入力したり、決算業務に携わったりなどの仕事をすることになりますね。また公認会計士の資格を持っていて、監査法人での勤務経験がある場合は、監査法人の監査対応を任されることもあります。
地味な仕事が多くなりますが、監査法人や投資銀行、コンサルティングファームよりは忙しくないので、落ち着いて仕事ができるようになるでしょう。
ただその分、監査法人での年収よりも低くなる傾向があります。
事業会社の経理での年収は500−650万円と、先の2つの職種よりも低めの水準となっています。
ただ公認会計士の資格を持っていれば、資格手当がもらえる会社もあるので、無資格の状態よりは年収が高くなる可能性があります。
税理士法人・会計事務所での年収
次に、税理士法人や会計事務所での年収についてお話ししていきましょう。
税理士法人や会計事務所では、主に法人や個人事業主向けに税務のサービスを提供していて、具体的には、
- 記帳代行や決算業務
- 確定申告書の作成
- 節税など税務に関するアドバイザリー業務
などがあります。
まあ要は、税理士として働くということですね。
公認会計士の資格を持っていれば税理士登録もできるので、税務の世界で活躍することもできます。
税理士法人や会計事務所での年収は400〜600万円と、こちらも低めの水準になっていますね。
ただ、公認会計士が独立する場合は、税務業務に携わることも多いので、そのための勉強や経験を得るために、税理士法人や会計事務所に行く人もいます。
ベンチャー企業の役員(CFOなど)での年収
公認会計士がベンチャー企業の役員になるパターンもあります。
ベンチャー企業には優秀な人材が足りていない場合が多く、その点、財務・会計について専門的な知識を持っている公認会計士は重宝されることが多いです。
ベンチャー企業で上手くやっていくことができれば、役員に抜擢されることもあるでしょう。その場合はCFO(最高財務責任者)の役職を与えられることが多いですね。
将来的にそのベンチャー企業が大きくなって、上場でもすれば、年収も跳ね上がっていくことでしょう。それこそ1,000万円どころか、2,000万円、もしくは3,000万円以上稼げる可能性もあるでしょうね。
ただベンチャー企業なので、宿命的に安定はしていません。急に倒産する可能性もあります。また会社が軌道に乗るまでは、激務である場合も多いでしょう。
リスクが取れる公認会計士にとっては、魅力的な職場かもしれません。
独立した公認会計士の年収
最後に、独立した公認会計士の年収についてです。
ちなみに、私もこれに当てはまりますw
独立した場合、まずは会計事務所を開き、税理士登録もして、記帳代行や決算業務、申告代行など、税理士としての業務を行う場合が多いです。
しかし、公認会計士の資格を持っていれば、税務だけにとどまらず、例えば内部統制構築支援を行ったり、 IPO業務や株価算定を行ったり、小規模の企業体に対してであれば監査業務を受け持つこともできます。
他にも経営コンサルや集客コンサルなど、できる業務は多岐に渡ります。
独立した公認会計士の年収は本当にピンキリで、稼げていない会計士の年収は限りなく低くなりますが、逆に稼いでる場合の年収は数千万どころか、億を超えてしまう人だっています。
独立して何が一番素晴らしいかというと、先ほど紹介した仕事の良いとこ取りができるということです。
例えば監査法人や投資銀行、コンサルティングファームは年収が高い傾向にありますが、その分仕事は激務になることも多いです。
一方で、事業会社の経理は比較的落ち着いていますが、その分年収は低くなってしまう傾向があります。
しかしながら、独立して自分のビジネスを構築し、うまく業務を従業員や外注先に振っていくことができれば、自分が動くことなく大きく稼いでいくことも不可能ではありません。
何より独立すれば、自分の人生を自分でコントロール出来ているという実感が湧き、「何事も自分次第じゃん!」と思えるようになります。
個人的には、独立したら毎日がめちゃくちゃ楽しくなりましたね。笑
何より、自分の好きなときに、好きな場所で、好きな人とだけ働くことができるんです。控えめに言って最高です。休日も自分で決められますからね。要は、肉体的にも精神的にも自由になれる、ということです。
もちろん独立したての頃は、ベンチャー企業が霞んでしまうくらいリスクが高く、かつ薄給で働かなければなりませんが、うまくやれば最も年収の伸びしろが高く、かつ幸せになれるキャリアだと言えますね。
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