【講義6】正しい復習のやり方

こんばんは、植村です。


昨日の講義では、試験勉強では問題集を勉強のメインに置きましょうという話をしました。

そして、問題集の復習をすることが何よりも大事だという話もしましたね。

復習するからこそ、覚えたことが忘れにくくなるし、問題の解法も忘れにくくなるし、試験本番でも、自分が勉強したことをアウトプットできるようになる、ということでした。

では、復習のタイミングは、いつ行うのが最も効率的なのでしょうか。そして、どのように復習していけばよいのでしょうか。

今日の講義ではその辺りのことをお話していきますね。

最も効率的な復習のタイミング

復習は、1ヶ月以上の間隔をあけてしまうと、ほとんど効果がありません。

つまり、無意識の記憶の保存期間は1ヶ月です。

1ヶ月経つと、脳から無意識の記憶が消え去ってしまうわけですね。

あなたも、1ヶ月前に起こった出来事なんてきれいさっぱり忘れているでしょう?それと同じことです。

というわけで、復習は最低でも1ヶ月以内にする必要があります。

(1ヶ月を超えると忘れてしまうのは、脳の記憶をつかさどる「海馬」の性質によるものです。これは脳科学的な話に繋がってくるのですが、話を簡単にするため、ここでは詳細は省きます)


海馬の性質を考えると、もっとも効果的な復習のプランは

  • 学習した翌日に、1回目
  • その1週間後に、2回目
  • 2回目の復習から2週間後に、3回目
  • 3回目の復習から1ヵ月後に、4回目

と言われています。

全部で4回の復習を少しずつ間隔をあけながら、2ヶ月かけて行うことです。

これ以上復習をする必要はありません。

 

・・・とはいいつつも、ここまで詳細なスケジュールで復習をする必要はありません。

逆に、詳細なスケジュールを組み立てることに時間がかかってしまうようなら、それこそ本末転倒です。

私も「いつ、この問題を復習するか?」とか、そこまで細かく考えていませんでしたし、具体的な復習のスケジュールだって作ってなかったですからね。

ただ、復習するのが遅れれば遅れるほど、復習の効果が低くなってしまうので、1度学習した論点については、なるべく早めに復習するようにしていました。

 

なお、ここで注意して欲しいのが、

学習した当日に、復習してはいけない

ということです。

つまり復習するまでに、1回は睡眠を挟んで欲しいんですね。

脳は睡眠中に、情報を様々な形で組み合わせ、その整合性をテストし、過去の記憶を「整理」しています。

そして、その「整理」された無意識の記憶を呼び起こす訓練をすることこそが、「復習」なのです。

睡眠を挟まず、当日復習をすることは、「脳に情報を整理し、選択する猶予を与えない」ということになってしまうのです。

だから、当日の復習はほとんど意味を成しません。

 

ウソだと思ったら、一度試してみてください。当日復習した問題を、数日後に解いてみてください。

全然解けないと思いますよ。

そして、その問題を解くのに必要な知識や解法が、全く頭の中に入っていないような感覚になるでしょう。

きちんとした睡眠を取らず、整理できないような情報は、『脳から即座に廃棄』されてしまうのです。

このことは頭に入れておいてくださいね。

 

さて、復習のタイミングについて、今までお話してきたことをまとめると、

新しく学習した知識については、なるべく早めに、何回も復習する!しかし、復習のタイミングが早すぎてもいけない!

ということですね。

これは、非常に重要なポイントです。ぜひ、覚えておいてくださいね。

 

ところで、これまで復習の重要性についてお話してきましたが、「あれ?予習は?」と疑問にお思いになったかもしれませんね。

結論から言って、予習は全く必要ありません。

予習は普通に”効率が悪い勉強だから”です。

 

試験勉強で必要なのは、

  • 倍速で講義音声を消化する
  • テキストを「読む」勉強をする

という効率的なインプットと、

  • 問題集の復習

というアウトプットの繰り返しのみです。

それ以外の勉強は全部ムダです。

うまい問題集の使い方

さて次に、問題集の効率的な復習方法についてお話ししていきますね。

問題集の問題を解いているとき、間違った問題には必ず「×マーク」を付けるようにしましょう。できれば、日付つきで。

これは「×マーク」を付けることで、脳に「間違った!」という強い刺激を与えるのと同時に、後日、自分がどの問題を間違ったのかを分かるようにするためです。

そして、間違った問題については必ず、テキストや解説を参照し、その解法を腑に落ちるまで理解するようにしましょう。

できれば理解した後、何も見ずにその場でもう一度解き直すのが理想的ですね。この解き直しは、問題の解法のインプットを深めるために行うものです(時間的に厳しいようであれば、やらなくても構いませんが)。

一方で、正解できた問題については「○マーク」を付しておきましょう。

そして1回転が終わった後、絶対にやってほしいのが

間違った問題だけを日を空けて、何も見ずに自分の力だけで解くこと

です。

「×マーク」を付した問題を全部、改めて自分で解き直していくのです。

テキストや解説も見ずに、自力で、です。

1回転目に「○マーク」を付した問題は、解き直さなくて構いません。というか、解き直しちゃダメです。

特典の『問題集の回転スピードを飛躍的に上げる3つの秘訣』でもお話ししましたが、自分が正解できた問題を解き直すのは時間の無駄だからですね。

 

さて、2回転目で正解できた問題については、1回転目と同じように「○マーク」を付しておきましょう。

再び間違えた問題については、もう一度「×マーク」を付すのです。今、その問題には「×マーク」が2つ付いている状態ですね。

そして、2回転目が終わったら、もう一度その問題集の解き直しを行いましょう。3回転目ですね。

同じように、1回転目や2回転目で「○マーク」を付けた問題は飛ばしましょう。

その代わり、「×マーク」を付けた問題だけに最優先で取り組みましょう。

正解できた問題については、1回転目、2回転目と同じように「○マーク」を付しておきましょう。

また間違えてしまった問題については、さらに「×マーク」を付しておきましょう。

3回転目が終わったら、もう一度その問題集の解き直しをします。

これを、全ての問題に「○マーク」が付けられるまで繰り返すのです。

4回転でも、5回転でも、です。

 

「うええ〜・・・」とお思いかもしれませんね笑

でもね、問題集は何回も繰り返し解いているうちに、「1回転」するのが早くなるんですよ。

そもそも、「◯マーク」が付いている問題は解き直さなくて良くなりますし、繰り返し解いていくうちに、問題を解くスピードも上がってきます。

だから、問題集の回転は、あなたが思っているより時間や労力もかからないんです。

そして、その過程で自分のレベルアップが感じられるのは嬉しいものですよ。

「あれ、問題解くの早くなったな!」みたいな。笑

 

この問題集の回転、絶対にやってくださいね。短期合格のためにはめちゃくちゃ大事なことですから。

問題は1度解いたら良いわけではありません。

間違えっぱなしの問題を放っておくのは、なおさら愚の骨頂です。間違えた問題については後日、必ず解き直すこと。自力で正解できるまで、何度も繰り返し同じ問題を解いて、その解き方を完全にマスターすること。

ここまでやるのが”正しいアウトプット”です。

そして、問題集の問題の全てに「○マーク」を付すことができたとき。

まさにそのとき、あなたは合格レベルの実力を身につけたと言えるんですよ。

新しく勉強したことが覚えられないときは

問題集を回転していても、なかなか覚えられない論点、記憶に定着しない論点、何回も間違える論点が出てくると思います。

そんな時の処方箋として、役に立つ記憶術をご紹介しておきますね。

 

記憶には

  • 経験記憶
  • 知識記憶

の二つがあるのをご存知でしたか?

「経験記憶」とは、自分が自由に思い出せる記憶、つまり”自分の過去の経験が絡んだ記憶”のことをいいます。

一方「知識記憶」とは、何らかのきっかけがないとうまく思い出せない、”知識や情報のような記憶”のことです。

具体的に言えば、

「あのとき彼女と見た夜景はきれいだったな・・・」

「みんなで夏にいったバーベキュー楽しかったな・・・」

「仕事で、あのとき先輩に怒られたのは辛かったな・・・」

というような記憶が「経験記憶」。

一方で、

「資産とは、過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源をいう」(財務会計の概念フレームワーク)

「公開会社とは、その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいう」(会社法第二条五)

こういった記憶が「知識記憶」ですね。

 

さて、この経験記憶と知識記憶。

どちらが思い出しやすいと思いますか?

 

・・・言うまでもないですが、経験記憶の方が思い出しやすいです。

「彼女といった夜景」「夏のバーベキューの様子」「先輩に怒られた瞬間」・・・

こういったものは、そのとき経験した情景までもが鮮明に思い出せるはずです。

一方で、「資産の定義」とか、「公開会社の定義」とかは、パッと思い出せるものではないと思います。

しかし残念ながら、試験勉強で覚えなければならないものは、ほとんどが「知識記憶」です。

そもそも覚え辛い上に、思い出すのにも一苦労するような知識ばかり、覚えなければならないということです。

・・・であれば話は簡単です。

勉強している内容を「知識記憶」ではなく、「経験記憶」として覚えてしまえば良いわけです。

勉強した知識を「経験記憶」として覚えてしまえば、覚えることが楽になりますし、忘れにくくもなります。

というわけで、覚えづらい論点や難解な論点は、「知識記憶」として覚えるのではなく、

「経験記憶」として覚えるようにしましょう。

 

では勉強した知識を、「経験記憶」として覚えるためにはどうすれば良いか。

そのための方法をお話していきたいと思います。

効率の良い記憶法

手っ取り早い方法は以下の2つです。

  1. 覚えたことを人に説明してみる
  2. 声に出して覚える

順を追って説明しますね。

覚えたことを人に説明してみる

覚えたい情報を友達や家族に説明してみることは、もっとも手軽な経験記憶の作り方です。

そうすれば、難しい論点が

「あのときこんな風に説明したぞ」

「こんな図を書きながら説明したな・・・」

という「経験記憶」に早変わりです。

 

あなたも、あなた自身が好きなことや、熱中したことについて、誰かに何度も説明したり、熱く語ったりしたことがあるでしょう。

そうやって何度も説明しているうちに、その記憶も強く定着していくのです。

 

例えば、私はカナダという国が好きです。

大学生の頃に、カナダの東部にあるトロントという都市に留学もしてましたからね。

だから私はカナダ、とりわけトロントのことについて、誰かに説明することが多かったです。

  • 親切な人が多いこと、
  • 気さくな人が多いこと、
  • みんな年中パーティーやっていること
  • 楽しい場所がいっぱいあること、
  • 日本人と韓国人が意外にもめちゃくちゃ多いこと、
  • ゲイのカップルが街中で堂々とキスしていること、
  • ご飯がまずいこと、
  • マリファナやっている奴が多いこと、
  • ヌーディストビーチで女性すら裸でブラブラしていること、
  • めちゃくちゃ寒くて10月でも雪が降ること・・・

私はこういったことを何度も人に説明しているから、カナダやトロントのことが強く記憶に残っています。

同じように、とにかく、ある論点の知識を覚えにくいと思ったら、まずは誰かに説明してみることです。

それが好きなことでなくても、です。

 

そうすれば、その論点の説明しているうちに、だんだん脳に定着してくるはずです。

 

また、誰かに説明してみることで、自分がその知識について本当に理解できているか、間違った理解をしていないかを確かめることができます。

自分がきちんと理解できていなかったら、人にちゃんと説明できるはずがないですもんね。

誰かに説明してみることで、アウトプットの練習にもなるんですよ。

説明する相手は、祖父母、父親、母親、兄弟、友達、後輩など、誰でも良いです。

声に出して覚える

もし、教える相手がいなければ、その場で声を出して説明してみるだけでも効果がありますよ。

声を出して、その声を自分の耳で聞く、というのが大事です。

 

あなたも、身に覚えがありませんか?

テレビや、お店で流れているような流行曲のフレーズ、例えば

「ぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぴー」とか、

「I’m a Perfect human.」とか、

「鮮やかに 恋してにんじゃりばんばん」とか。

自分から覚えようと思っていなかったし、むしろ覚えたくなかったにも関わらず。笑

気が付いたらそのメロディーまで、完璧に口ずさむことができていた・・・

というような経験がありますよね笑

 

でもこれって、実はすごいことだと思いませんか?

別に自分では覚えようと思ってなかったのに、耳で聞いているうちに、無意識にそのメロディーが自分の記憶の中に刻まれていたわけです。

 

耳を使った学習は、目を使った学習よりも効率が良いと言われています。

だって、覚えようと意識しなくても、耳で聞いているだけで自分の頭の中に入っていくのですから。

私も、覚え辛いと感じた論点については、なるべく声に出し、自分の耳で聞いて覚えるようにしていました。

荒療治ではありますが、声に出すことで、無理やり覚えこもうとしていたわけです。

これは特に、論文の暗記をするときに効きましたね。

難解で複雑な文章を自分の頭に叩き込むには、目で追うだけでは不十分です。

 

何度も繰り返し声に出し、耳から頭に叩き込むようにしましょう。

勉強している場所が自習室やカフェで声が出せないという人は、自分にだけ聞こえるような小さい声で発声すると良いです。

 

それさえも難しいようであれば、口だけでも動かすようにしましょう。

あとは、家の中で勉強するときは声を出して覚えるようにするとか。

家の中であれば机に向かっていなくても、どこでも声を出すことができるはずです。

お風呂の中とか、トイレの中といった隙間時間を活用し、覚えにくい論点については声に出して覚えるように工夫しましょう。

こういう小さな積み重ねが、周りの受験生に抜きん出る要素になってきますからね。

 

さて、今日の講義は以上です。

今日の講義もそうだし、今までお送りした講義でお話ししたことも、ただ読んで満足するだけじゃなくて、日頃の勉強の中でぜひ、実践してくださいね。

良い情報を得たと思ったら、自分ですぐに実践してみることが、早く成功するためのコツですよ。

 

それでは、今日はここまで。